猫と一緒にベランダでくつろいでみたい、と思ったことはありますか?

今回のコラムでは猫が安心して楽しめる、安全なベランダ環境を作るためのヒントをご紹介します。

外飼いの猫は、日々広い青空の下で感覚を刺激するさまざまな体験をしています。一方、室内飼いの猫は、限られた人間の生活空間の中で過ごさなければなりません。そのため、できれば少なくとも日光を浴びて新鮮な空気を楽しめる、快適に過ごせる場所を用意してあげましょう。実際、長年室内で飼われている猫でも、庭やパティオ、ベランダが好きです。さまざまな匂いや音、野鳥など、屋外には猫の興味を引くものがあふれています。一日中過ごしても飽きることはないでしょう。ただし、猫がベランダで快適に過ごせるようにするためには、まずは安全で楽しい環境を整えることが必要不可欠です。

猫をベランダに出すべきでしょうか?

猫をベランダや屋外に出す必要があるのか、それとも室内だけで十分満足できるのか、という疑問は、猫好きの間でよく議論されるテーマです。果たして、私たちの大切な猫にとって、本当に何がベストなのでしょうか?猫をベランダに出すべきか迷っていませんか?本当に外に出る必要があるのか、家でゆったり過ごす猫にとって賢明な選択なのか、悩むところですよね。もし、自由に歩き回れる広いテリトリーがないのなら、少なくともベランダで外の空気を感じさせてあげるのも一つの方法かもしれません。

猫は新鮮な空気が大好き

完全室内飼いの猫も時には、外の世界への好奇心を抱き、冒険してみたいと感じることがあるでしょう。放し飼いの猫は、日々さまざまな刺激に満ちた外の環境を楽しみますが、室内飼いの猫は限られた空間で過ごさなければなりません。そんな猫にとって、ベランダで新鮮な空気を吸うことは、楽しい変化や新しい体験になるかもしれません。

ベランダは危険な場所

猫の安全やセキュリティを考慮せずに設計されたベランダは、単に危険な場所であるだけでなく、命に関わる場合もあります。ベランダから飛び降りたり、落ちたりすれば、大怪我をする可能性があります。猫は優れた身体能力を持っていることで知られ、「猫に九生あり」ということわざもありますが、高所から落ちて首の骨を折ってしまったら、このことわざも通用しないかもしれません。猫をベランダに出す際は、何よりもまずは安全をしっかりと確保することが最優先です。

ベランダの安全対策

猫をベランダに出す前に、まずはその安全性とセキュリティをしっかりと確保する必要があります。人間にとって安全なベランダでも、猫にとっても同様に安全であるとは限りません。猫が危険にさらされないためには、どのような対策を講じるべきでしょうか?さらに、脱走を防ぐにはどうしたら良いのでしょう?また、ベランダに置かれているものが猫の繊細な肉球を傷つけないよう配慮することも重要です。こうした安全性とセキュリティを確保しつつ、ベランダが猫にとって居心地の良いリラックス空間となることが理想的です。

有害な植物は置かない

ベランダに植物を置いていますか?もしそうなら、猫にとって有害な植物がないか確認することが大切です。実際、猫に有害な植物も多く存在するので、有害なものはすべてベランダから撤去し、代わりに猫にやさしい植物を置きましょう。例えば、猫草を置いてみると、リラックスできる特別な空間が生まれ、猫のお気に入りの場所になるかもしれません。

注意! 肥料や殺虫剤が残ったジョウロなどは、決して猫の手が届く場所に置かないようにしましょう!

転落・脱走防止用ネット

猫がベランダから脱走するのを防ぐためには、転落防止・脱走防止用のネットを使用するのが効果的です。この猫用ネットは、メッシュサイズが小さいものから大きいもの(20~50 mm)まであり、さまざまな色の商品があります。網目から抜け出せないようにするため、メッシュサイズは小さい方が望ましいです。また、高品質な素材で作られ、有害物質を含まないものを選びましょう。紫外線に強く、噛まれても破れにくいものであることが重要です。

転落・脱走防止用ネットの取付け方

猫用ネットの取り付け方法はいくつかあり、電動ドリルを使えるかどうか(賃貸契約での使用が認められているか)によって異なります。

ネジやフックを使って、ベランダの壁、天井、床に取り付ける。

突っ張り棒などを使って、ベランダの天井と床の間に取り付ける。 自分で取り付けるのが不安な場合は、専門業者に依頼するのも良いでしょう。その場合、商品の費用に加えて出張取り付け費用が必要になります。

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窓からの転落・脱走防止対策

通常、室内飼いの猫が脱走する主な原因は、開けっぱなしのドアや対策をしていないベランダ、または傾斜窓(内開き・内倒し窓を含む)です。このようにして脱走した猫は、初めて見る光景や音に圧倒されることがあります。こうした事故を防ぐために、傾斜窓がある場合、必ず専門店で購入した格子やネット、ロールスクリーンなどを開口部、側面、上部に取り付けて猫を守る必要があります。

猫用ネットを使わないベランダの安全対策

ネットを使わずにベランダの安全性とセキュリティを確保したい場合、いくつかの代替案があります。例えば、フェンスや金網を設置する方法です。ただし、猫にもベランダからの景色を楽しませてあげたい場合は、金網の目が細かすぎると猫の視界を妨げることがあります。また、アクリル板を使って安全対策を施す方法もあります。

アクリル板を使った安全対策

猫用ネットを使用する代わりに、アクリル板を使って安全対策をすることもできます。取り付けも簡単で、ベランダの形状やサイズに合わせてアクリル板を設置するだけです。これらのパネルは引越しの際も簡単に取り外すことができます。ただし賃貸物件の場合、外部に何かを取り付ける際には家主や管理会社の許可が必要になることが多いので、事前に確認しましょう。

アクリル板のメリットとデメリット

メリット:アクリル板は透明で目立たず、さまざまな厚さのシートがあるため、ベランダにぴったり合うサイズにカットできます。また、アクリル板は視界を妨げないので、猫が景色を楽しむことができます。

デメリット:アクリル板の購入や設置には費用がかかります。また、猫は立った状態から最大2mもジャンプできるため、パネルはかなり高い位置に設置する必要があります。

猫が楽しめるベランダ作り

安全で、尚且つ猫が楽しく過ごせるベランダを作るのは難しいと思われるかもしれません。都市部に住む飼い主の中には、猫をずっと室内に閉じ込めていることに罪悪感を抱き、マンションやアパートの一室で一生を過ごすことが猫にとって本当に良いことなのか、自問することもあるかもしれません。しかし、猫が本来持っている性質に合わせた環境を整えれば、ベランダにも快適に過ごせる場所を作ることができます。

キャットタワー

屋外用の耐候性キャットタワーをベランダに設置しましょう。猫が自由に登ったり降りたりできるように、複数の台座やハンモックなどが付いているタイプを選ぶと良いでしょう。タワーは安定した土台にしっかり固定し、突風で揺れないようにしましょう。屋外用の耐候性の素材で作られ、台座は水洗いできるものが適しています。

日陰になる場所

私たち人間は夏の暑さを楽しむことが多いですが、常に毛皮を着た猫も、夏の照りつけるような太陽を楽しんでいるのでしょうか?それとも、暑すぎると感じているでしょうか?炎天下のベランダは猫にとって危険で、特に熱中症のリスクがあるため、猫がリラックスできる日陰を用意してあげることが大切です。

寝床になる場所

ベランダに人間用のソファを置いても猫は喜びますが、猫にとって快適な寝床を用意してあげると、よりベランダがお気に入りスポットになるかもしれません。ベランダで猫と一緒にゆっくりと昼寝ができたら、素晴らしいと思いませんか?例えば、耐候性の素材で作られた猫用の屋外ハンモックを安定した場所に設置するのもおすすめです。

視界と眺望

猫はリラックスできる静かな場所を好みます。これにも多くの異なる理由があります。例えば、静かに落ち着きたいとき、猫は安全な場所、できれば周囲のテリトリーを見渡せるような場所に身を置こうとします。周囲の景色を見渡せる場所や、隠れられる場所をベランダに設けてあげると、猫にとって理想的な環境になります。隠れ家を異なる高さに配置することで、さらに楽しめる場所になるでしょう。

植物について

ベランダには、猫に安全な植物だけを置きましょう。例えば猫草やパキラなどが猫科の動物に適した植物です。また、猫はキャットニップ(イヌハッカ)が大好きです。キャットニップをプランターに植える場合は、有機培養土や有機肥料を使い、日当たりの良い場所に置きましょう。

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FAQ – 安全なベランダ作りについてよくある質問

猫をベランダに出すべきですか?

長期間室内で飼われている猫でも、たまに外の空気を感じることは良い刺激になります。ただし、まずは猫の安全を確保し、転落・脱走防止対策を徹底しましょう。

なぜベランダの安全対策が必要なのですか?

安全対策をしなければ、猫がベランダから落下して大けがをする恐れがあります。そのため、転落や脱走を防ぐための対策を施した上で、猫をベランダに出すようにしましょう。

どうすればベランダを安全な場所にできますか?

転落・脱走防止用ネットやアクリル板を使うことで、猫の安全を守り脱走を防ぐことができます。また、有害な植物をベランダに置かないようにしましょう。

どんなベランダでも猫の安全を確保できますか?

理論的には、どのようなベランダでも安全対策が可能です。それぞれのベランダの環境や構造に合わせて、適切な対策を講じることができます。

ドリルで穴を開けずに猫用ネットを設置する方法はありますか?

突っ張り棒などを使うことで、ドリルで穴を開けることなく、ベランダの天井と床の間にネットを取り付けることができます。

猫用ネットの高さはどれくらい必要ですか?

猫が脱走できる隙間がないように、ベランダの天井から床までしっかりとネットを張る必要があります。

ベランダに猫用ネットを取り付ける最良の方法は?

ベランダへのネット取り付け方法は様々で、ドリルを使えるかどうか(使用が認められているかどうか)によっても異なります。

猫用ネットの価格はどれくらいですか?

メーカーやベランダの広さ、素材によって異なりますが、ヨーロッパの場合、12ユーロ(約1,950円)~50ユーロ(約8,140円)程度のものが一般的です。※本稿作成時点の為替レート

猫用ネットの設置が禁止されることはありますか?

次に該当する場合、猫の安全対策としての転落・脱走防止用ネットの設置を家主が禁止することはできません。賃貸契約書で猫を飼うことが認められている / 建物の構造を損なうことなくネットを設置することができる / その他の猫用ネットの使用が認められている。

猫にとって無害な植物は?

猫草、パキラ、キャットニップなどは猫に無害な植物で、ベランダに置くのに適しています。

窓の安全対策や脱走防止策はどのような方法がありますか?

窓の安全装置を使うことで、猫への安全対策を行うことができます。窓を全開できるようにしたい場合は、転落・脱走防止用ネットやペットフェンス(柵)を取り付けると効果的です。傾斜窓(内開き・内倒し窓)の場合は、専用の安全装置が必要です。

傾斜窓用の安全装置にはどのようなものがありますか?

傾斜窓がある場合は、猫の転落・脱走防止用に窓の開口部・側面・上部へ取り付けられるように設計されている格子やネット、ロールスクリーンを購入して設置することができます

転落・脱走防止用ネットを使わないベランダの安全対策は?

ベランダにフェンスやワイヤーネットを設置するのも有効です。

ファイバーグラスメッシュはベランダの安全対策として十分ですか?

ファイバーグラスメッシュは、窓用の安全対策に使うことができます。そのため、猫を飼っている家庭でも使えるファイバーグラス製の防虫ネット(網戸)が販売されています。

ベランダの安全対策にアクリル板を使用する際のメリットとデメリットは?



メリット:透明で目立ちません。また、アクリル板にはさまざまな厚さのものがあり、ベランダの形状にぴったり合うサイズにカットできます。そのため、アクリル板が視界を妨げることなく、猫が景色を楽しむことができます。

デメリット: 他の方法に比べて費用がかかる場合があります。また、猫がジャンプする高さを考慮して設置する必要があります。

猫にやさしいベランダ環境の作り方は?

爪とぎ場所、日陰、ベッドやハンモックなどの寝床、景色が見える場所、猫にやさしい植物などを設置すると良いでしょう。.

ドイツのCat Net Balcony Act 2020法とは?

2020年9月24日の判決により(18 C 336/19, Amtsgericht Berlin-Tempelhof-Kreuzberg)、猫を飼っている賃借人は、建物の構造を損なうことなく、また家主が他のベランダ・バルコニーにもネットの設置を許可している限り、自室のベランダ・バルコニーに猫の転落・脱走防止用ネットを設置できる権利が認められました。

出典: refrago (2022) – ra-online GmbH: „ »Katzennetz: Darf man als Mieter ein Katzen- oder Fangnetz an seinem Balkon anbringen?“, online unter Katzennetz: Darf man als Mieter ein Katzen- oder Fangnetz an seinem Balkon anbringen? – refrago, zugegriffen am 09.05.2022