世界最高齢の猫は何歳?
猫についてよく言われるのは「猫は複数の人生を生きる(猫に九生あり)」ということです。そのように言われる理由は、猫がとても賢く、順応性があることと関係があるのかもしれません。猫が何歳まで生きるのかは、さまざまな要因に左右されるため、一概には言えません。しかし、その寿命は人間より短いものです。かつて猫の寿命は約7年と考えられていましたが、現在は15年と言われています。また、猫の年齢を人間に換算した場合、20歳の猫は96歳の人間にあたります。(※生後1年で約18歳、2年で約24歳、その後は1年が人間の約4年分として換算されます。)
今回のコラムでは、平均寿命を超えて長生きした猫たちを紹介します。
世界最高齢の猫は?
全ての生き物は毎日少しずつ年をとります。私たちは生まれ、生きることを学び、そして最後はこの世に別れを告げます。それは猫も同様ですが、人間のペースに比べると猫は少しばかり早く年をとります。それでも、中には愛する家族と30年以上、共に暮らしたご長寿猫もいます。
世界最高齢の猫「クリーム・パフ」
猫の平均寿命は約15年と言われますが、テキサス州に住むある猫が、他の猫を抜き世界最高齢になりました。「クリーム・パフ」と名付けられたその猫は、飼い主のジェイクさんと平均寿命の2倍以上の時間を共に過ごしたのです。クリーム・パフは1967年8月3日にテキサス州オースティンで生まれ、2005年8月6日に同地で亡くなりました。生前、最高齢の猫として有名だった彼女は、なんと38歳と3日という記録的な年齢に達し、ギネスブックに載りました。
Source: „Unfassbar! Das ist die älteste Katze der Welt!“, [YouTube-Video.], „Neuste.news“ from 07.02.2018, Unfassbar! Das ist die älteste Katze der Welt! – YouTube , accessed: 29.11.2021
シャム「スクーター」のギネス世界記録
ギネスブックの「ご長寿猫」の記録は、シャムの「スクーター」が長く保持していました。スクーターは、1986年3月26日にテキサス州で生まれ、生涯飼い主のゲイルさんのそばを離れませんでした。その後、スクーターの記録は「ラブル」に更新されました。メインクーンのラブルは1988年に英国で生まれ、飼い主のミシェルさんが20歳の誕生日に迎え入れて以来、一緒に暮らしました。そして2020年、32歳になる直前に彼は虹の橋を渡りました。
Source: Daily Mail, “30-year-old Brit moggy might be the world´s OLDEST cat”, [YouTube-Video.],
from 02.06.2018, 30-year-old Brit moggy might be the world’s OLDEST cat – YouTube,
accessed: 15.12.2021
寿命が長い猫種は?
猫種によって寿命に違いはあるのでしょうか。例えば、バリニーズ、ヨーロピアンショートヘア、シャムなどは比較的寿命が長く、20歳を超える猫もいます。さらには、40歳に迫る猫もいます。ただし、猫の寿命に関しては遺伝的に決まるだけではなく、体と心の健康状態も影響します。参考:Senior Katze: wenn die Katze in die Jahre kommt | Cat’s Best (catsbest.de)
バリニーズの平均寿命
バリニーズの平均寿命は18~22年です。バリニーズは一見シャムにそっくりですが、毛が長いため、「長毛のシャム」と言えます。また、毛色や体格が似ているだけでなく、知的で好奇心が強く、遊ぶのが大好きなところもシャムに通じるものがあります。
ヨーロピアンショートヘアの平均寿命
ヨーロピアンショートヘアの平均寿命は15~22年です。ヨーロピアンショートヘアは他の猫種に比べると、あまり目立たないかもしれませんが、素晴らしい性格をしています。忠実で落ち着きがあり、バランス感覚に優れ、高い順応性があります。そのため、子供、犬、他の猫がいる家庭でも問題なく、持ち前の気質で家庭に馴染んでくれるはずです。一方で、ヨーロピアンショートヘアは生粋のハンターでもあります。彼らの手にかかれば、家の中も庭もあっという間に「ネズミのいないエリア」になるでしょう。
シャムの平均寿命
シャムの平均寿命は15~20年です。シャムは強い個性で注目を集め、ひとたび懐くと深い愛情を示します。順応性が高く、とても活発で楽しいことが大好きです。いつでも輪の中心にいるシャムは、家族にとって大切な存在になることでしょう。また、学習意欲があり知的好奇心が旺盛なため、人から芸を学ぶこともあります。
猫の健康管理について
猫を老いから守り、シニアになっても健康でいて欲しい、というのは全ての飼い主に共通する願いです。猫の体力に関しては、外猫に利点があります。身を潜める、獲物を捕らえる、登る、跳ぶなど、猫の基本的な能力を十分に発揮することができるためです。五感が研ぎ澄まされるだけでなく、体力も向上します。同時にたくさんのエネルギーを消費し、体も鍛えられます。一方で完全室内飼いの猫の場合はどうでしょう。どのように猫の健康を維持できるのか、こちらをご覧ください。